ちゃびーの小部屋

ちゃぶ台返し女子アクションと語る「女性らしく」から「自分らしく」へ

女性をとりまく環境を整理してみる

何となく感じる”女性の生きにくさ”・・その背景を探るため、日本の女性をとりまく環境について考えてみました。

 世界的に女性の地位向上が叫ばれる中、女性の補佐的業務と家事従事が当然とされてきた日本でも、女性活用を前面に出さなければ先進国としての体面を保つことができない状勢になっているようです。IMF世界銀行、その他の国際機関のレポートでも、女性の活用は、持続的な経済成長に必須であると述べられ、先進各国では基本的な合意事項となっています。

 世界経済フォーラムの発表する「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数 )」によると、日本の位置は145カ国中101位(2015年)と、先進国では最低の水準です。寿命や中高等教育への進学率といった項目ではトップクラスであるにもかかわらず、全体の順位が低いのは、政治、経済分野への女性進出の項目で、極端に順位を落としていることが理由。
 
 これに留まらず、世界の基準から見た、日本の女性に対する法律面の整備はとても遅れています。国連女性差別撤廃委員会は、2009年から日本政府に向けて見直しの勧告を行っています。米国務省が2015年6月に発表した世界各国の人権状況に関する年次報告書は、日本の職場のセクハラや妊娠・出産を機に嫌がらせや差別をする「マタハラ 」にも言及し、問題であるとしています。米国務省は2015年に人権擁護や女性の地位向上に貢献した女性を表彰する『世界の勇気ある女性賞』をマタハラ.netの小酒部さやか氏に贈りました。小酒部氏はこれを受け、「受賞はアメリカからのエール。日本の基準は世界の基準ではないことを真摯に受け止め、働き方を見直すきっかけとなってほしい」と話しています。

 国際社会からの指摘を受けて、2012年12月に民主党から政権を奪取した安倍内閣アベノミクスの前面に女性活用を掲げました。まずは5名の女性大臣を登用する組閣を行い、初動体制はしっかりできました。その後も安倍総理は、世界経済フォーラムOECD閣僚理事会、および国連総会で日本の女性活用について論じ、アベノミクスの成長戦略の柱である!と国外で発信を続けています。国内でも2014年10月には「すべての女性が輝く政策パッケージ」を掲げて企業の女性活用を後押しし、時代は女性が輝ける社会へシフトし始めたように見えました。しかし、それから4年、社会は変わってきたでしょうか。
 
 2016年2月に「保育園落ちた日本死ね!!!」ブログが衆院予算委員会で質問に取り上げられた際、安倍総理は「匿名である以上、実際本当に起こっているか確認しようがない。」と述べました。議員からも「中身のある議論をしろ」とヤジが飛ぶ状況は、女性が輝ける社会を推進する姿には見えませんでした。その後の署名およびデモ活動を目にする迄は、現場で起こっていることを確認する術を持たなかった。やはり私たちは声を上げて現実を伝えて行くしかないのでしょう。
 
 最後に、改めて最新のグルーバル・ジェンダー・ギャップ指数を見て現実を把握したいと思います。
 
 毎年、内閣府男女共同参画局が発表しています。
 2015年は145カ国中101位です。2014年は142カ国中104位だったので、3位上がったとコメントされています。それでも低いですね。

 

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